日別アーカイブ: 2013年4月30日

園探し

息子は4月の半ばから幼稚園に通い出しました。都市部のモダンな集合住宅の一角にある小綺麗な園。渡航前からリサーチしていたのですが、年度途中の今に空きがあるところは2ヶ所のみ・・・。両方見学したうえで、最終的には本人の意向を一番に尊重して決めました。

保護者が立ち上げた園だけあって、お迎えに行っても皆フレンドリーで声をかけあっています。2歳から5歳まで定員20名のアットホームな園で、入園希望者との連絡やホームページの更新から、設備の補修にお金の管理まで、保護者が色々な場面で園の運営を担います。ユニークなのが、子供たちのお昼ご飯は保護者が当番制で作り、園に持参すること。肉魚なしの菜食で、食材はオーガニックを使用するのがルール。街なかの園だけあってか、イギリス、スペイン、タイ、アフリカ系と、色んなハーフの子がいますが、日本は初とのこと。5月からお当番が始まりますが、さ〜て、肉魚なしでどんな和食を食べさせてみようかとわくわくしています。

ただ、これまで息子が日本で過ごしてきた保育園を思うと、考えるところあります。

en

裸足でのどろんこ遊びに、夏場の連日のプール、毎朝ピアノに合わせたリズム体操と、長いお散歩、雑巾がけ、マット運動、冬の日課の焚き火・・・。地元の無垢材を使った園舎には既成のおもちゃはごくわずかで、あるとすれば木製玩具、プラスチックやキャラクターものは一切なし。竹を切ってきて手作り玩具を作ったり、季節の野の花や和紙を使って創作したり、本物の調理道具を使ったおままごと。0歳からのおむつなし保育。放射能検査済みの食材を用いた和食中心の食事を、本物の陶器と木の器でいただく。「朝は必ずご飯に味噌汁を!」という、共働きにはつらい約束もありましたが、親子共々本当に気に入った保育園でした。この園がさくら・さくらんぼ保育という流れを汲んで運営されているということは、だいぶ後になって知りました。natsumatsuri

今の園で一番気になるのは、園庭が猫の額ほどで砂場があるだけなのに、散歩や公園へも週に1度くらいしか出かけないこと。(これは方針ではなく、保育士不足のところに新任が入ったばかりという園の事情もあるのですが。)幼児期の体の発達が脳の発達へつながる、だからこそこの時期はお勉強はさておき目一杯体を使って遊ばせる、と保育園の勉強会でも何度もきいてきたのでそこが不安です。それに、息子は明らかにエネルギーを持て余している。日本で通っていた園の子どもたちの体のしなやかで優れていることに、今の園の子供たちを見て初めて気づきました。

そして、通い始めて1週間たったある日の息子の一言が決定的。「でも、めだか(日本の園の名前)のほうが楽しかったの・・・」。慣らし保育の時から一度も泣かずに、朝はご飯を食べる前から「今すぐ幼稚園に行くんだっ」と張り切って出かけていた息子ですが、見守っていた親としては「やっぱり・・・」。かといって見学したもうひとつの園は、広い園庭があって、コンセプトこそ水、土、火で遊ぶことを重視していましたが、どことなく決め手にかけるところもあり。

なので、継続して園探し中。ドイツは秋口が年度の区切りなので、空きが出次第、そして私たちの状況とマッチするようであれば、もっと息子に合った園に移したいと思っています。1歳から転々と園を移ってきた息子のこと、本当はもう落ち着かせてあげられるといいのですが。