続・転園騒動

例の転園問題ですが、こじれにこじれて遂に弁護士沙汰に。

園が保育料以外になんと、市から打ちきられる補助金の支払いを私たちに要求してきたためです。園は親から受ける保育料の3倍の金額を毎月市から補助金として受け取っています。うちの息子がやめるとその分の補助金がもらえない。だからそれを私たちに請求しようという話。その補助金は保育料の約3倍。保育料と合わせて月額10万円ほどを毎月1月まで支払え、と!

なんとも醜い、お金をめぐる問題に発展してしまいました。

まず市に相談してみると、年に一度しか解約ができないのは問題だとか、これだけ待機児童がいる状況下で園が新しい子を受け入れないという姿勢もおかしいとは言うものの、契約は私設の園と保護者とで交わしたもののため介入できないから弁護士に相談してくれと言う。

ベルリンと違ってここヘッセン州では入園手続きは行政を介さずに園との直接契約なのです。結局は契約書にサインした私たちの立場が弱いことには変わりないのです。この州の入園システムに明るくない私たち新参者にはなんとも不利なことばかり。そうは言っても市が助成しているいわゆる認可園なのだから責任持って対処しなさいよ!と言いたいところですが、市の担当者によって言うことが異なり、園の対応を弁護する人もあり埒があきません。

それで弁護士に相談してみて、やはり園の契約書には法的に問題がありそうな箇所があるということはわかったのですが、そこを突っ込むとなると訴訟を起こすことになる。訴訟費用もさることながら、そこまでの大ごとにはしたくないと思っていたら・・・・

同じ問題を抱えている保護者がそこに市議会議員を引っ張り込んできて。この教育分野を担当する緑の党の市議が、園に向けられるべき補助金を保護者から徴収しようなんて何ごとか!と、青年局の職員が呼び出されて事情徴収が行われ・・・。

その影響があってか、最終的にはこの件については市のお墨付きを得たかたちで落着しました。転園先担当者の後押しもありました。まだ細かいところでクリアになっていない点もありますが、ここ2ヶ月間気を揉んでいた問題ともやっとおさらばです。ふぅ。

そもそもどうしてこんな補助金の問題が起きるかというと、市が補助金支払い対象児をデータベース管理していないため。ここがなんとも信じられません。補助金は園の受け入れ児童数に対して支払われるものの、対象者が管理されていないなんて!だから、これまで二重契約があったとしても、市は気づかずに余分に補助金を支出していたということ。なんという税金の無駄づかい。

やだなぁー。今回のことで、保育をめぐるドロドロとした世界を垣間見た思いです。園は保育士に辞められたら困るので保育内容の改善を強く求めることはできない。保育士は自らの労働条件を良くするために辞職をちらつかせて園と交渉をはかる。園は行政からの補助金のために子供の退園を認めない。市は行政サービスとして受け入れ枠を増やなければとやっきになってるから園には甘い顔をする。一体「保育」ってなんなのでしょう・・・。

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